心呼ばれる先に在るその色だけを夢に見ている

千変万化な世界の狭間で雷鳴と眠る夜の囁き

2021年12月まとめ

きんいろの鈍い光に魅入られた 宝石箱の玩具の指輪

唯一の願いを来世に繋ぐため 炎の中できみを待ってる

いつだって傍に居るのに思い出す 記憶の中の背中ばかりを

約束を交わした相手はとうに消え 守れたかさえ知らぬまま逝く

「かみさま」はきみの心が定義した瞬間にはもうただの幻

みなそこの夢を揺蕩うからだから零れた色が海を染めた日

あの日々をすべて閉じ込め鍵をかけそして未だに捨てられぬまま

今度こそ 同じ世界へ連れて逝け そんな願いが 叶う筈もなく

月明かりばかりを道しるべにしてた 今は未来を明るく照らす灯

「何故」ばかり考えるのが嫌だった 心がいつも叫ぶ言葉だ

君にすら届かないならば意味が無い 強い力も強い想いも

夢であればいいとどんなに願っても進んだ時が戻ることはなく

「つかれた」とこどもみたいに拗ねるのが「一緒に寝よう」のきみのお誘い

月を見てなくしたものを偲ぶひと そこには居ないと早く気付いて

あと5分 絡めた指を離すまでふたりの世界で生きていたいの

キャンバスに閉じ込められる筈もない君を求めて色を重ねる

父に酒 弟には本 母に花 うちのサンタはいつからきみに?

街中の灯りの色を目に映し「きれい」と笑うきみがきれいだ

サンタさん 来てくれたのは嬉しいがこの量は何だ浮かれすぎだろ

純粋なこどもの頃と同じ瞳で君は今でも愛を囁く

君の背を追い続けると誓った日 いつか隣に立つと決めた日

誰も手を出せない程に美しい笑顔で君は俺の手を引く

祈りなど無駄なことでも構わない 君をこの世に繋ぎ止めたい

6人の誇らしく咲く冬の花 同じ歩幅で目指す頂

誰にでも好かれるわけじゃないけれど今のあなたは僕の最愛

選べずに生まれてきたのが今なんだ せめて終わりは選ばせてくれ

「好き」「嫌い」何度も選び繰り返しこの手に残る唯一が今

言葉など届かなくてもいいけれど 触れてくれたらきっとうれしい