心呼ばれる先に在るその色だけを夢に見ている

千変万化な世界の狭間で雷鳴と眠る夜の囁き

2022年2月まとめ

両腕に抱えた夢の切れ端は あっという間に零れて消えた

この耳に届く全てが雑音で 君の声すらもう分からない

心にも体の何処にも残らない 君に愛され愛した記憶

わけもなく泣いてる時にそばにいて 何も聞かずに 抱き締めててよ

調整中 開きっぱなしのホームドア 「こちらへどうぞ」と誘われている

ぐちゃぐちゃに書き散らかしたメモ用紙 拾って重ねて 読んでくれたら

疲れたと素直に言える場所がある 甘えることをゆるされている

アルバムのどのページにも君がいて 生まれた時から家族みたいだ

共に死ぬほどの覚悟があるのなら 一緒に生きると足掻いてみせろ

手慰み 他人(ひと)の頭を撫でる癖 質は悪いが やめろと言えず

助けてと言葉に出来る素直さに救われてるのは僕の方だよ

ひとりでも歩けると笑う横顔に強さを纏う美しいひと

「あいしてる」 そのひとことが免罪符 稚(いとけな)い手を 欲に導く

嘘つきと罵られても構わない 真実を知る君が居るから

ヒーローは救ってくれると思ってた 必殺技が僕を撃ち抜く

何もかも今日はお酒のせいにして 絡めた指を離したくない

ぱきぱきと心が凍る音を聴く きみがわたしに 好きと言うたび

死ぬことに抗うつもりはもう無いが せめて最期に君に逢いたい

君のこと 癒せるものになりたいな やさしくくるむ 毛布みたいに

どこまでも歩いていけると気付いた日 この道の果てを見失った日

明日まで生きてみようと思うんだ 明日のきみを 見てみたいから

からだから 汚いとこをくり抜いて きれいなとこだけ きみにあげるね

2022年1月まとめ

今もまだ取り戻せると信じてる 君の笑顔も 君の命も

秘密基地 誰も知らない筈の場所 すぐに見つけるきみが嫌いだ

暗闇に怯えることのないように その目を開け 夜明けを映せ

夜が明けて今日を始めるその時を君と迎える日々のしあわせ

花丸を貰える大人じゃないけれど たまには見たくてケチャップで描く

同じとこには行けないと知っていて天国選ぶわけがないだろ

俺達はずっと前から識っている 旅の往き先 人生の果て

色褪せてメッキの剥がれたネックレス 今でも大事な宝物だよ

並び立つ未来はとうに夢と消え ひとり駆け行く闇夜に北辰

天国に入国拒否をされたのでふたり仲良く地獄に行きます

誰のせいなんて訊いても意味がない だってどちらもこれを選んだ

積み上がる本に溺れる夢を見た 最高だよね そんな死に方

暗闇に怯える僕を連れ出して 僕に教えて 黎明の色

眠りたくないんだってば分かってよ 夢の中では君が生きてる

こんなのは知らずに生きる筈だった あたたかい場所 きみの体温

だいすきよ おやすみなさい 良い夢を 今も聴こえる 遠い日のうた

はんぶんこ なんでもわけるきみだけど ぼくのケーキは いつもおおきい

いつだってそれが僕らの道標 君の目に宿るまばゆいひかり

最期の日 君が寄越した花の名が愛だったとは気づけなかった

春が過ぎ 来るはずだった夏が死ぬ 太陽はもう俺を灼かない

夢の中では何度でも逢えるのに何でここには居てくれないの

美しく強く生きてるひとなのに 君はいつでも己を厭う

かくれんぼ 「もういいかい」を繰り返す 「もういいよ」って 早く言ってよ

あの星がいつでも俺の道標 だからその灯よ 消えてくれるな

ひとりきり膝を抱えて泣いていたあの日の僕をいま抱き締める

2021年12月まとめ

きんいろの鈍い光に魅入られた 宝石箱の玩具の指輪

唯一の願いを来世に繋ぐため 炎の中できみを待ってる

いつだって傍に居るのに思い出す 記憶の中の背中ばかりを

約束を交わした相手はとうに消え 守れたかさえ知らぬまま逝く

「かみさま」はきみの心が定義した瞬間にはもうただの幻

みなそこの夢を揺蕩うからだから零れた色が海を染めた日

あの日々をすべて閉じ込め鍵をかけそして未だに捨てられぬまま

今度こそ 同じ世界へ連れて逝け そんな願いが 叶う筈もなく

月明かりばかりを道しるべにしてた 今は未来を明るく照らす灯

「何故」ばかり考えるのが嫌だった 心がいつも叫ぶ言葉だ

君にすら届かないならば意味が無い 強い力も強い想いも

夢であればいいとどんなに願っても進んだ時が戻ることはなく

「つかれた」とこどもみたいに拗ねるのが「一緒に寝よう」のきみのお誘い

月を見てなくしたものを偲ぶひと そこには居ないと早く気付いて

あと5分 絡めた指を離すまでふたりの世界で生きていたいの

キャンバスに閉じ込められる筈もない君を求めて色を重ねる

父に酒 弟には本 母に花 うちのサンタはいつからきみに?

街中の灯りの色を目に映し「きれい」と笑うきみがきれいだ

サンタさん 来てくれたのは嬉しいがこの量は何だ浮かれすぎだろ

純粋なこどもの頃と同じ瞳で君は今でも愛を囁く

君の背を追い続けると誓った日 いつか隣に立つと決めた日

誰も手を出せない程に美しい笑顔で君は俺の手を引く

祈りなど無駄なことでも構わない 君をこの世に繋ぎ止めたい

6人の誇らしく咲く冬の花 同じ歩幅で目指す頂

誰にでも好かれるわけじゃないけれど今のあなたは僕の最愛

選べずに生まれてきたのが今なんだ せめて終わりは選ばせてくれ

「好き」「嫌い」何度も選び繰り返しこの手に残る唯一が今

言葉など届かなくてもいいけれど 触れてくれたらきっとうれしい